サイバー攻撃による被害が深刻化している。特にフィッシング詐欺は被害の広がりが目立ち、過去最多となった。2025年のフィッシング詐欺の被害総額は年間6000億円を超える可能性が高いと予測されており、オンライン上の認証情報が狙われ、資金被害へ直結するリスクが改めて浮き彫りになった。
フィッシング詐欺は、実在する金融機関やサービスを装ったメールやSMS、偽のサイトなどを通じて、IDやパスワードなどの情報を入力させる手口である。利用者が正規の案内と誤認して情報を渡すことで、第三者が本人になりすまし、口座への不正アクセスや不正送金に至る。2025年11月時点で、フィッシング詐欺の報告件数は143,217件(前月比+12.3%)、被害総額は520億円(前月比+8.7%)と過去最高を更新している。1月から11月の累計被害総額は約5,500億円に達しており、12月を加えると年間6,000億円を超える可能性が高いと予測されている。1件あたりの被害額は363万円であり、高額化傾向が継続している。
フィッシング詐欺の被害は、個人の預金が直接失われるだけでなく、口座情報の悪用や二次被害につながるおそれがある。2026年1月の報告では、Amazonを騙るフィッシングが約17.7%、Appleを騙るフィッシングが約6.5%を占めており、これら5ブランドで全体の約36.7%を占めている。対策としては、不審なメールやSMSのリンクを安易に開かず、金融機関などの公式アプリや公式サイトからログインする姿勢が重要である。ログイン情報や確認コードの入力を急かす内容には注意し、少しでも不自然さがあれば手続きを中断することが求められる。
フィッシング詐欺が過去最多となり、2025年の被害総額は年間6,000億円を超える見込みである。オンライン金融取引が日常化する一方で、認証情報を狙う攻撃が資金被害に直結している。利用者は誘導リンクに依存せず正規の経路でアクセスし、違和感を覚えた時点で操作を止めるなど、基本動作の徹底が必要である。